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dornblatt
*vendredi 17 novembre 2006

【 本の栞 】

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本屋さんで古本を買ったとき、ときおりなにか挟まれていることがあります。一番多いのは栞でしょうか。
まれに葉っぱが栞として使われていることがあり、葉の形がうっすらと染みのように残ってしまっていることがありますが、それはそれでなかなかよいものです。
新聞の切り抜きも代表的なものかもしれません。出版広告が挟まれていたりして、きっと次にはその本を買おうと思ったのでしょう。また訃報欄の切り抜きなんていうのが出てくるときもあります。
古い殺人事件の切り抜きなどが出てきたら、と少しばかり期待しているのですが、事故の切り抜きを目にしたことはあっても、まだ事件の切り抜きはお目にかかったことがありません。
暑中見舞いのような葉書が出てくるときもあります。万年筆の古くなったインクの色が、なんとも時代を感じさせます。
夏の暑い盛り、団扇で仰ぎながら本を読んでいたところへ、ちょうど暑中見舞いがやってくる。差出人のことを懐かしんだのち、つい栞として読みかけの本に挟み込み、そしてそのまま本棚へとしまわれ、いつしか忘れさられて私のところへ。
インクがにじんでいるのは、汗をぬぐった手で触った折りのものか、はたまた本を読みながら飲んでいたコップの滴のせいなのか。
今日買った少し厚い古本に挟まれていたものがありました。伊藤博文氏の肖像が印刷されている古い紙です。折り目ひとつないところを見ると、きっと大切に保管されたのでしょう。
さてどうしたものかと少し考えたのですが、私もそのままずっと挟んでおくことにしました。この伊藤博文氏を、この先どういう運命が待っているのか。ちょっとだけ想像を逞しくしてみようと思うのでした。
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