db
dornblatt
*lundi 16 janvier 2006

【 岡崎京子 】

—— プシュ
picture
崎京子の作風が好きで、一冊また一冊と読んできたのだが、自動車事故で意識不明の重体という記事を目にしたときは、びっくりした。1996年5月19日、夫婦揃って散歩中に飲酒運転の車にはねられた。
新宿区の大学病院に運ばれ、頭蓋骨骨折と内臓破裂に対し、開頭手術と脾臓が摘出され、2日後には危篤状態を脱したということだ。しかし、今だに漫画家生活には戻れず、ファンならずとも、一日でも早い回復が待ち望まれる。
漫画家の作風を文字にすると、核心をついたつもりでも、何かがこぼれ落ちていく感じがして、心持たないが、風俗を折り込みながら、現代生活の不安と孤独を、乾いたタッチで描く岡崎京子の漫画スタイルは、私は実に共感がもてる。
事故以前の最後連載作品で、2003年に単行本化された、『ヘルタースケルター』が、第8回手塚治虫文化賞マンガ大賞(2004年)を受賞したことは、大変喜ばしい。出版にあたって、岡崎京子自身が原稿のチェックをしたこともうれしい話だ。
受賞作は、整形を繰り返しただれて崩れていく主人公の肉体を舞台に、日常の一部として配置された「性」と「死」が肥大し暴発する岡崎京子の世界が、重く生々して展開していく。
受賞に際し、選考委員の一人関川夏央は、次のように述べている。「現代文学に大きな影響をおよぼした、岡崎京子という天才を顕彰しないなら、手塚治虫文化賞の意味はどこにあるだろうと、私は考えた」
現在     !     過去