
vendredi 13 janvier 2006【 軽い揶揄で目に角を立てずとも 】
—— 虚貝
朝日新聞の素粒子というのは、短い文章で、ときどきのことに対し、少し斜に構えた寸評をするコーナーだったと記憶している。
浦安の新成人。遊園地のネズミ踊りに甘ったれた顔して喜んでるようじゃ、この先思いやられる。
問題となった上の素粒子の文章は、東京ディズニーランドで行われたらしい浦安市の成人式を揶揄したものなわけだが、どうやら市のお偉いさんはこれにカチンときたらしい。
ここ何年か前から、成人式で若人が騒ぐという行動が目にあまり、問題となってきたため、各地で行われる成人式では、いろいろと趣向を凝らすようになってきている。
簡単にいえば、少し楽しい思いをさせてあげるから、そっちも少し静かにしててよ、ということであり、媚びを売っていることにほかならない。
媚びを売るということは必ずしも悪いことではない。たとえば店の店員がお世辞を言ったりするのも媚びのひとつであり、円滑にことを進めるのに必要なこともある。
ただ“媚び”というのは、媚びる側も媚びを売っていることを認識し、媚びられる側も媚びを売られていることを認識していてこそのもので、それが正しい大人の基本だ。
だとすると、上の浦安市のお偉いさんの態度というのは、自分たちが若人に媚びているという認識を、放棄しようとしているようにしか見えない。確かに、面と向かって「あなた媚びてるでしょ」といわれ、気恥ずかしかったかもしれないが、だからといって相手に謝罪を要求することではない。大人げない。
まともな若人なら、媚びられているなどということは百も承知で楽しんでいるに違いなく、揶揄されたくらいで腹を立てようはずもない。

などということに目くじらを立てている自分こそが大人げないような気がしてきた。
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