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dornblatt
*vendredi 28 octobre 2005

【 頷頤〔がんい〕 】

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ったに聞きませんが「おとがい」という言葉があります。顎〔あご〕を意味する言葉ですが、普通はとくに下顎のことを指す言葉です。そして昔の小説などで使われる場合は、下顎全体というより、顎の先のとがったあたりを意味している場合が多いかもしれません。
美人の形容として「ほっそりとした“おとがい”」のように使われたり、丸顔の形容として「“おとがい”のない顔」だとかのように使われます。
意味や使い方はさておき、「おとがい」という言葉は漢字で書くと『頤』と書きます。ときには『頷』と書くこともありますが、普通は最初の文字を使うのだと思います。うちのATOKでは最初のほうしか出てきません。
さて、ワープロで打つと簡単に出てくる『頤』なわけですが、これを手で書いてみようという段になったとき、左側の部分が難しくてわからない。
一見『臣』のようにも見えますが、真ん中あたりの「口」の部分が、左にくっついてないように見えます。ところで口の部分と表現しましたが、どうもなんだか微妙に「口」とも違うふうに見えます。そこで辞書の文字を拡大して眺めてみると、やっぱり「口」ではありません。
ではどんな字なのかと申しますと—— ——と書きます。
書き順や行書や草書に崩したときはどうなるかなど、興味は尽きません。字の作りとして左側の部分は、下顎を縦にして描いた象形文字からきているのだそうです。右側の「頁」は“あたま”を意味しています。頭についている顎で『頤』というわけです。なんだかわかったようなわからない説明ですが、こうして頤という漢字が書けるようになっただけで、今日も何事もなかったかのように過ぎていくのでした……
頷頤 — あごでうなずく。
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